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自然が豊かで、のびのびと暮らせる富山県の、注文住宅の価格相場を徹底調査しました。
持ち家率だけでなく、数々の分野で上位を勝ち取っている富山県。富山県の住みやすさとは、どんなところにあるのでしょうか。富山県で注文住宅を建てるとすると、価格はどのくらいなのでしょう。そんな人気がある富山県で、素敵な注文住宅を建てたい人は必見です。
あわせて、富山県の一般住宅、いわゆる建売住宅の価格相場がどのようになっているのかも調査し、注文住宅の価格相場と比較してみます。富山県の住宅事情と注文住宅の相場には、どのような特徴があるのでしょう。富山県で注文住宅購入を考える際の参考にしてみてください。
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持ち家率が高い富山県。緑豊かで水がきれいなこの地は、人々が腰を据えて住むのにぴったりな住環境なのです。
富山県が生活していくのに最適な環境だとされるのには、いくつかの理由があります。ひとつは、緑や水の環境。植生自然度は30%と本州ではトップ。(1位は北海道で2位は沖縄)保安林率も全国1位。水に関しては、名水百選に4件、平成の名水百選に4件の合計8件は全国トップ。これだけで自然環境の良さがわかります。
持ち家率が全国1位なだけでなく、一住宅あたりの延べ床面積、一世帯あたりの居住室数も全国1位。一住宅あたりの敷地床面積は全国5位と健闘。住居に関する状況も住みやすさを測る材料です。
生活水準ですが、富山市の2人以上の世帯、1ヶ月の実収入が61万円を超えており、全国3位。厚生労働省発表の「賃金構造基本統計調査」によると、富山県の平均年収は451万8400円。男性で504万円、女性では364万円という収入状況が発表されています。ここ数年での急激な増減はなく、一定の水準で保たれています。個別収入での都道府県別ランキングは20位。
女性15歳以上の人口に占める就業者割合が全国7位と、仕事を持っている女性が多いことも特徴です。生活環境では、道路整備率・道路舗装率が共に全国1位。これらの数字は、自然や住居に関することだけでなく広く生活全般において、富山県は暮らしやすい土地であるということを示しています。
そんな富山県で注文住宅を建てたい場合、いったいどのくらいの価格帯を想定すればいいのでしょうか。はじめに言っておくべきことは、「全国でも決して安くはない」と言うことです。
国土交通省が発表している建築着工統計などの資料によると、富山県の木造建築の平均延床面積は42.7坪、価格は2,152~3,439万円となっています。
お隣の石川県と比べると、平均延床面積は+3坪と広めですが、価格帯も+217~346万円となっています。また、鉄骨造に関しては平均延床面積が石川県より-0.4坪と狭くなるにもかかわらず、価格帯は66~101万円高くなっています。RC造については300万円以上高くなり、北陸地方では最も高い価格相場となっています。
近隣の他県では、注文住宅の価格はどのようになっているのでしょうか。石川県の相場には少し触れましたが、そのほかの県についても、一戸あたりの平均相場を調べてみました。
新潟県の注文住宅の相場は、3,348万円。長野県が3500万円、岐阜県では、3,624万円となっており、新潟県のほかは、富山県の相場を上回っています。それに対し、平均的な延べ床面積は、新潟県では35.1坪、長野県で34.5、岐阜県で35.2坪となっています。(2019年2月調査時点)
富山県は三方を高い山々が囲い、半径50キロのまとまった平野が広がっています。
山からはきれいな水が流れ、緑豊かで空気が澄んでいるため、人々が生活するのに適した環境なのです。従って、近隣の県よりも注文住宅の施工費用が割高になっています。富山県で注文住宅の建築が多いのは、富山市と高岡市。いわゆる都市部です。
ほかにも、射水市・黒部市・氷見市・魚津市なども注文住宅建築が多い都市です。このあたりでは建売住宅の件数が少なく、注文住宅が住宅販売の中心となっていて、土地の購入も合わせて行う場合も少なくありません。価格相場としては北陸地方で最も高いのに、多くの人々が持家を持っているということは、価格以上の価値が富山県にはあるのです。
富山県の一般住宅にも同じようなことがあてはまるのでしょうか。新築一戸建て物件でも、価格には幅があります。富山市、高岡市ともに、建物延べ面積100平米を超えるものでも1,000万台後半の物件も数多く取り扱われています。さきほど、比較対象にあげた石川県だと、平均相場は2,800万円。物件を細かく見てみると、建物延べ面積が100平米を超えると、価格も2,000万円を超えるものが多くなっています。(2019年2月調査時点)
それぞれの周辺環境などによるところもあるでしょうが、富山県だから高いという印象はありません。やはり、富山県の注文住宅における、なにか別の価値があるのでしょうか。
こういった価格の差は、具体的にはどのようなところから発生するのでしょうか。大きなポイント3つあります。
1つ目は、土地の形状です。
正方形だと立てやすく、いびつな土地の形状だと工数がかかるため価格が高くなってしまいます。また、広すぎる敷地は外構費がかさんでしまい、狭すぎると家の形状を工夫しなければなりません。つまり、適度な土地と、その土地にあった注文住宅を建てることが理想なのです。
2つ目は、建物の構造です。
正方形の適度な土地にシンプルな形状の住宅を建てることが、最も安くなります。こだわった形状や、地下室や3階建てのような特殊な構造になると、その分費用もかかってきます。最後に最も大きな点が、地価です。地価は周辺地域の環境や利便性などから相場が決まってしまいます。
相場に基づいて売り手は金額を設定するので、どうしても地価が大きくかかわってきてしまうのです。
注文住宅を建てるとき、工事費用として含まれるものと含まれないものがあります。家が建ったあと、オプション料金として請求されることがあるかもしれません。施工費用に関して、細かいところまで理解しておく必要があります。
電気やガス工事、屋内外の給排水工事は、もちろん含まれます。地盤調査や仮設工事、建物造作工事などの基本的な工事費用はあらかじめ含まれています。
含まれないものとしては、土地の整地費用や解体工事、地盤改良工事など、土地の状態を、住宅を建築するための整地が行われていない場合に発生します。ほかにも、外構工事、給排水の引き込み工事なども、別途費用がかかります。
整地され、生活に必要な配管などが、引き込まれている状態で住宅を建てる費用が、注文住宅における基本的な建築費用となります。新たに土地を整える可能性があれば、その費用は追加料金となるわけです。
建物の設計費用や建築確認などの申請費用も、一般的な建築費用とは別になります。どんな家を建てたいのかということと、事前に必要な手続きなども確認しておきましょう。
このような点から、富山県の注文住宅の相場がやや高くなっています。ただ、価格帯が高いと言うことは、住環境が良く、高く評価されていると言うことでもあるのです。
富山市や高岡市には、大規模な住宅総合展示場が作られており、さまざまなハウスメーカーのモデルハウスを見ることができるようになっています。それ以外の場所でも、モデルハウスを用意していたり、実際の住宅を見学できることがあります。
住宅展示場では、富山県の住環境など、住宅を購入するための情報を得ることや、実際の家のイメージをつかむといったことが可能です。このような場所に足を運んでみると、注文住宅の購入がより現実味を帯びてくるのではないでしょうか。
富山県は、緑や水などの自然豊かな土地。気候が厳しいといった一面もありますが、それをカバーできるだけの生活環境が整えられており、住宅購入に関しても支援制度などの整備が行われています。
富山県は快適で心地よい暮らしをするにはもってこいの環境です。ぜひ富山で満足いく暮らしを実現させてください。
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住宅購入時に受けられる補助制度は地域によってさまざま。富山県で受けられる住宅購入補助制度にはどんなものがあるのでしょうか。
一般住宅を購入したときと注文住宅を購入したときで、受けられる補助制度の違いとは何でしょう。富山県の住宅購入補助制度を、県が行っているものと市が行っているものに分けて、いくつか紹介します。
・住みよい家づくり資金融資制度
多子・二世帯・三世帯同居で新築・購入した場合に受けられる制度。世帯のかたちによって割合が異なりますが、利子の補給が受けられます。
・不動産取得税の減免制度
三世帯以上、もしくは3人以上の子どものいる家庭が受けられる、税金の免除制度。細かい条件がいくつかありますが、住宅では、1,200万円×税率分が減免されます。
・とやまの木で家づくり支援事業
県内に自身が居住する住宅を、新築するときに受けられる資金補助制度。県産の建築材を3㎥以上使用すること、県内に事業所を持つ業者による施工が行われることといった条件があります。
・まちなか住宅取得支援事業
延べ床面積75㎥以上で、緑化面積が5%以上の住宅を、新築・購入した場合に、借り入れ金額の3%の援助が受けられます。
・マルチリハビリテーション推進事業
富山県外から、まちなかに住宅を新築または購入した時に、25万円の補助が受けられます。
・とやまの木が見える家づくり推進事業
富山市内に、自身が居住するために住宅を新築する木造住宅で、市内産建築資材を20%以上使用することで、費用の補助が受けられます。
・まちなか住宅取得支援事業
住宅建設、もしくは購入で、延べ床面積が75㎥で緑化面積が2%以上であることが条件で、借入額の5%の補助が受けられます。
・新婚家庭住宅建築資金利子補給事業
結婚後5年、もしくは3年以内に結婚を予定している人たちが、住宅を購入する場合に、利率1%の利子補給が受けられます。
購入時に受けられる補助制度に、注文住宅と一般住宅とで大きく変わりはないようですが、県や市で産出された建築資材を使用するという条件のある補助事業では、新築に限られています。住宅購入が、地元産業への貢献にもつながりますね。
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坪単価は、目安としてSUUMOを引用しております。 掲載されている本体価格帯・本体価格・坪単価など情報の内容を保証するものではありませんので、契約・購入前には、十分な確認をしていただくよう、お願い致します。表示価格に含まれる費用は、別途かかる工事費用(外構工事・地盤工事・杭工事・屋外給排水工事・ガス工事などの費用)および照明器具・カーテンなどの費用を含まない一般的な表記方針に準拠しています。
なお目安として、別途工事費用、および諸費用(登記費用、借入諸費用)は、500~600万円となります(本サイト調べ)。
*建築基準法などで、火災が鎮火するまでの間、火災による建築物の倒壊・延焼を防止するために求めている性能のこと。
所定の条件を満たしている場合に火災保険料が安くなることがあります。