公開日: |最終更新日時:
高気密・高断熱の家で注意が必要なのが、換気の問題です。多くの家では、24時間換気システムなどの機械が採用されますが、近年はこれに代わって自然の力で通気する新たな手法にも注目が集まっています。その代表例が、通気断熱WB工法(以下、WB工法)というものです。
WB工法とは、外の新鮮な空気を取り入れたり、淀んだ空気を室外に吐き出したりする作用を、自然の力や家の構造自体でおこなう換気システムです。
そのしくみは、基礎部分と屋根の2カ所に通気層を設け、ここに形状記憶合金の自動開閉装置を設置。基礎部分から床下の冷たい空気を取り入れ、壁の中の通気路を伝って室温で暖められて上昇気流を生じさせ、屋根から排出させることで換気をおこないます。
これにより、夏は無駄な熱と湿気を含んだ空気を排出させる「空冷断熱」を実現するほか、冬は形状記憶合金の自動開閉装置が閉まり冷たい外気を遮断し「保湿断熱」します。
WB工法は、24時間換気を作動させなくても、室内の空気を入れ替えながら温度と湿度を適切に保ち、どの部屋にいても快適に過ごせる住まいを実現できる画期的なシステムなのです。
WB工法の家は「健康」「省エネ」「耐久性」の3点で、優れたメリットがあります。
通常の家では、内壁をビニールクロスで覆うことで断熱効果を高めますが、WB工法の家は内壁に透湿性の素材(透湿クロス)を用います。このため、室内の生活臭を外に排出できるのはもちろん、湿気とともに室内の有害な化学物質までも屋外へ排出する作用も認められています。ホルムアルデヒドの室内濃度を抑える効果もみられ、シックハウス対策も期待できるのです。
形状記憶合金の自動開閉装置は、電気などの動力を使わず自動で開閉します。このため、ランニングコストは一切かかりません。また、壁の中の通気路が空冷断熱と保温断熱の役割を果たすため、一年を通して快適な環境を保ち、エアコンの稼働が少なくなり、電気代の削減も期待できます。
一般的に24時間換気システムの耐用年数は約10年といわれます。これに対し、WB工法で用いる形状記憶合金の自動開閉装置は、温度によって伸びたり縮んだりする形状記憶合金のバネを使用しているシンプルなもので、メンテナンスは一切不要。サビにも強く、耐用年数は100年以上とされますから、システム交換費の心配も不要です。
省エネ性能が高い「HEAT20」G1グレードで、耐震等級3を標準仕様とし、健康にも配慮した家づくりに対応する会社を厳選。
坪単価は、目安としてSUUMOを引用しております。 掲載されている本体価格帯・本体価格・坪単価など情報の内容を保証するものではありませんので、契約・購入前には、十分な確認をしていただくよう、お願い致します。表示価格に含まれる費用は、別途かかる工事費用(外構工事・地盤工事・杭工事・屋外給排水工事・ガス工事などの費用)および照明器具・カーテンなどの費用を含まない一般的な表記方針に準拠しています。
なお目安として、別途工事費用、および諸費用(登記費用、借入諸費用)は、500~600万円となります(本サイト調べ)。
*建築基準法などで、火災が鎮火するまでの間、火災による建築物の倒壊・延焼を防止するために求めている性能のこと。
所定の条件を満たしている場合に火災保険料が安くなることがあります。